リスティング広告代理店が教えるプロがチェックするポイントとは~前編~

リスティング広告は検証・改善作業を続けていくことで成果がアップしていきます。広告出稿のスタート当初は目標とするCPAが達成できなくても、ボトルネックになっている部分を改善していくことで、目標CPAに近づけていくことができます。そのためには、正確な検証・改善が必要です。

今回は、リスティング広告運用のプロであるリスティング広告代理店が、どういった部分を注視し運用を続けているのか、前編・後編にわけて解説していきます。

キャンペーンはターゲットに合わせて細分化できているか?

キャンペーンは予算配分を決定する設定項目です。それだけでなく、エリアやデバイスなどの設定もできる重要な項目です。キャンペーンの設定で欠かせないのは、ターゲットのニーズを見極め、それに合わせた細分化ができているかどうか

ターゲットニーズの見極めには、「顕在層」「見込み層」「潜在層」の3つにわけるのがポイントです。コンバージョン獲得に近いターゲットから遠いターゲットへと区切っていきます。なぜターゲットをニーズごとに見極めるかというと、ニーズごとに予算設定することで、効率的な予算管理ができるからです。

また、ターゲットごとにキャンペーンをわけることで、「地域」「時間帯」「デバイス」といった追加条件を、必要に応じて細かく設定することができます。ターゲットニーズに細かな追加設計をかけ合わせることで、より精度高くターゲットを狙い打ちすることができます

キャンペーン設計がうまく機能していないと、予算配分にばらつきが生まれてしまい、本来なら多くのコンバージョンが獲得できたキャンペーンに予算が行き渡らないなど、機会損失につながってしまいます。

リスティング広告のアカウント設計では、『初心者でもわかる!リスティング広告アカウント設計のポイントとは?』でも詳しく触れていますので、ご覧ください。

ユーザーの購買心理を考えた広告グループのグルーピングができているか?

ユーザーの検索時に使用するキーワードとリスティング広告のキーワード設定は密な関係にありますが、そのキーワードをグルーピングし束ねるのが広告グループ。広告グループのチェックポイントは、検索時のユーザーの購買心理を考慮したうえで、正しくグルーピングできているかどうか

「商品を購入したいユーザー」「商品の情報を知りたいユーザー」では、検索時の心理は異なります。例えば、『ダイエット 体験』『ダイエット エクササイズ』では、類似したキーワードのように感じますが、前者がダイエットのエクササイズサービスを提供している施設を探している顕在欲求の強いユーザーである可能性が高い反面、後者はダイエットのエクサイズ法を知りたいという、情報収集欲求の強いユーザーの可能性が高いといえます。

ターゲットの検索ニーズを考慮せず、これらのキーワードを同じ広告グループとしてグルーピングしてしまうと、ターゲットにうまく訴求する広告文の設計が難しくなってしまいます

広告文が広告グループ単位で設置されることを考えると、ニーズを考慮したグルーピングがいかに重要か理解できるのではないでしょうか。

機会損失と無駄コストを意識したキーワード設計ができているか?

リスティング広告は登録したキーワードとユーザーの検索キーワードとのマッチングにより、広告が表示される仕組み。効率的なキーワード設計ができていないと、コンバージョン獲得の機会損失につながるばかりか、無駄コストの消化につながってしまう原因に。そのため、これら2点に注視しチェックするのがポイントです。

キーワード設計においては「マッチタイプ」と呼ばれる、登録キーワードとユーザーの検索キーワードがどのようにマッチした際に広告表示させるかの設定が重要です。こちらについては、『正しくターゲットにリーチできていますか?リスティング広告キーワードのマッチタイプ基礎知識』で詳しく解説していますのでご覧ください。

マッチタイプに合わせた戦略とチェックポイント

キーワード戦略には大きくわけて2つのタイプがあります。1つ目は「部分一致のマッチタイプで幅広く広告表示させ、効率的なキーワードだけに絞って行くタイプ」。2つ目は「完全一致や絞り込み部分一致などの縛りが強いマッチタイプで堅実運用を続け、徐々に広告表示させる範囲を拡げていくタイプ」

後者の場合、限りなく無駄コストを抑えた堅実な運用ができる反面、目標とするコンバージョン獲得件数に達しないケースが多いもの。そのため、機会損失を生んでいないかどうか、場合によっては「部分一致」のキーワードを束ねた広告グループを設計し、自動拡張されたキーワードの中からCPAの良いキーワードをピックアップするなど、それぞれのマッチタイプの長所を活かした補完も欠かせません。

どちらかというと、前者のほうが目標とするコンバージョン獲得に近い戦略と考えられています。「確実にコンバージョンを狙えるキーワードを部分一致で入札し、CPAの良い拡張キーワードを追加で入札していく戦略」です。

幅広く広告表示させることで、多くのターゲットにリーチできる反面、見込み度の薄いターゲットにも広告クリックの機会を与えてしまいかねません。そのため、無駄コストにつながっているキーワードがないかのチェックと除外キーワード設定は欠かせません。

キーワードの効果的な選び方については『リスティング広告のターゲット設定に欠かせないキーワード設定。失敗しない選び方のポイントとは?』を、無駄コストを抑えたキーワード改善のポイントなどについては『KPI達成に欠かせない!効果が出ないときのリスティング広告改善ポイントまとめ』の記事もあわせてご覧ください。

KPI達成にこだわるリスティング広告代理店アートワークス

リスティングの広告効果を最大化するためには、キャンペーン・広告グループ・キーワードのチェックは欠かせません。また、CPAを抑えた運用を実現するためには、正しく検証・改善を行うことが必要不可欠です。

アートワークスのリスティング広告運用代行サービスでは、元Yahoo社員による広告ノウハウでお客さまのリスティング広告運用をサポート。豊富な運用実績と経験から、お客さまに最適な検証・改善のサポートをお手伝いいたします。また、KPI達成にこだわるのもアートワークスの特徴。プランニングの段階からKPIを細かくヒアリングし、目標達成に向けたアカウント設計と運用サービスをご提供できるのもアートワークスの強みです。

「なかなかKPIが達成できない」「CPAが悪化している」「どのように検証・改善すればいいかわからない」といった悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

1件のコメント

ただいまコメントは受け付けていません。