リスティング広告の出稿を継続していても、思ったように効果が出ないケースがあります。事前に定めたKPIの達成が難しいと判断した場合は、当初のアカウント設計から改善を行う必要があります。今回は、KPI達成に欠かせない、効果が出ないときのリスティング広告の改善ポイントを見ていきましょう。
キーワードの改善ポイント
リスティング広告はユーザーが検索したキーワードに応じて広告が表示されます。そのため、キーワードの改善は重要なポイント。また、キーワードは大量に登録しているケースもあるため、効率的に改善を行う必要があります。
キーワードの追加
登録しているキーワードが不足していると、ターゲットのニーズにうまくリーチすることができません。広告が表示される機会が少ないため、取りこぼしが発生している可能性もあります。
思うように広告が表示されていないと判断した場合は、ターゲットのニーズが集まるグループ(BIGキーワード・ブランド・エリア・コストなどの軸)を特定し、キーワードを追加していきましょう。
また、効率的にコンバージョンが獲得できているグループの中に、追加することでさらなるコンバージョン獲得につながるキーワードがないかもチェックし、取りこぼしを防ぐようにしましょう。
マッチタイプの見直し
キーワードの指定には「完全一致」「フレーズ一致」「絞り込み部分一致」「部分一致」という4つのマッチタイプがあります。
例えば、ユーザーの検索キーワードと完全に一致した場合のみ広告表示させる「完全一致」だけに絞ってキーワード登録していると、コストを抑えた堅実な運用ができます。その反面、コンバージョン数が伸びないケースもあります。また、部分一致では想定していないキーワードにまでマッチしてしまい、不要なキーワードで広告表示されるケースもあります。
コンバージョン数を最大化するため、また、無駄なコストを抑えるためにも、マッチタイプの見直しは重要なポイントといえます。
除外キーワードの登録
ユーザーが検索する際は、複数のキーワードを入力して検索を行うのが一般的。完全一致以外のキーワード指定では、想定しないキーワードを含む検索時にも広告が表示されるケースがあります。そうなると、コンバージョンにつながらない無駄なキーワードでも、広告表示・クリックを呼び込んでしまうことがあります。
無駄なクリックが増えてしまうと、本来コンバージョンを獲得できたキーワードでクリックを獲得する機会を奪ってしまいかねません。そうならないためにも定期的にチェックを行い、無駄なキーワードでは広告表示されないよう、除外キーワードへと登録しましょう。
キーワードの停止・削除
運用を続けていると、コンバージョンにつながらない不要なキーワードが浮き彫りになります。不要なキーワードの入札を続けていると、コストの無駄につながるだけでなく、アカウントの品質を低下させていまいかねません。不要だと判断したキーワードは、定期的に停止・削除を行うようにしましょう。
入札単価を調整する
リスティング広告の広告掲載順位は、「入札単価」と「品質スコア」が大きく影響します。コンバージョンの獲得につながっているのに掲載順位の低いキーワードや、コストばかりを消化しコンバージョンを獲得できていないキーワードについては、入札単価を上下させるなどの調整を行い、最も効果を発揮できる順位で広告表示させるようにしましょう。
広告グループの改善ポイント
広告グループはユーザーニーズのグループごとに設計するケースが多いもの。効率的にコンバージョンが獲得できていない場合、ユーザーニーズのグルーピングにミスマッチが生じているケースがあります。
そういった際は、自社商品・自社サービスがユーザーに提供できるメリット(広告グループ)と、実際にユーザーが望むメリットにズレがないかチェックし改善しましょう。
広告文の改善ポイント
実際にユーザーが目にする広告文は、改善効果が最も現れる要素のひとつ。日々のユーザーの反応を見ながら、改善やテストを繰り返すのがポイントです。
広告文を追加する
ユーザーのニーズが把握できていたとしても、広告文でうまく表現できていなければ、訴求力は弱まってしまいます。そのため、複数パターンの広告文を登録することをおすすめします。商材やサービスにもよりますが、5パターン以上の広告を登録し、PDCAサイクルを回すケースもあります。
最も効果が最大化する広告パターンが特定できるまで、広告文を追加しながら成果をチェックしていきましょう。
広告文を停止する
広告効果を測るために、複数パターンの登録を行う広告文。運用を続けていると、コンバージョン獲得に対する優劣を判断できます。コスト消化が激しくコンバージョンにつながらない広告文は適宜停止を行い、獲得効率の高い広告文の表示機会をアップさせましょう。
キャンペーンの改善ポイント
キャンペーンは予算管理ができる設計項目。そのため、効率的に予算が使えているかを重点的にチェックするのがポイントです。
予算配分の調整
複数のキャンペーンを設定している場合、それぞれのキャンペーンの予算消化にバラつきが生じます。コンバージョン獲得につながっているキャンペーンに充分な予算が配分されているかチェックしましょう。
戦略的にたくさんのキーワードを登録していたとしても、特定のキャンペーンだけが多くの予算を占めてしまっては、広告表示の機会ロスにつながってしまいます。そのため、キャンペーンごとの予算管理は欠かせません。
配信設定の調整
商材・サービス・ターゲットによっては、特定の時間帯にコンバージョンが増加したり、エリアによって成果にバラつきが出たりします。コンバージョン獲得の状況をチェックしながら、効率的な予算配分ができるよう、配信設定の調整を行いましょう。
その他の改善ポイント
リスティング広告の効果を最大化するポイントは、アカウント設計だけに留まりません。その他にも改善ポイントはあります。
ランディングページの見直し
最適なアカウント設計ができていたとしても、遷移先のランディングページに離脱要因があれば、コンバージョン効率を最大化できません。
リスティング広告での訴求ポイントとランディングページの掲載内容にミスマッチがないかチェックしましょう。もし、ミスマッチがある場合は、ランディングページの掲載内容やデザインなど、離脱の原因になっているポイントを特定し改善しなければなりません。
外部要因のチェック
コンバージョン効率が最適化されたアカウントでも、徐々に成果が悪化していくケースもあります。そういった際は、外部要因の影響がないかチェックしましょう。
世間的なトレンドに変化が起こったり、競合他社が別の戦略を打ち出してきたりすると、自社のリスティング広告の成果にも影響します。外部要因が特定できればそれに対応できるよう、アカウントの調整を行うのがポイントです。
KPIの見直し
事前のアカウント設計の際に構築したKPIも、運用後には変更を求められるケースもあります。そういった際には、運用実績をチェックしたうえで、最適なKPIへと見直しを行いましょう。
KPI達成には定期的な見直し・改善が欠かせない
リスティング広告にはさまざまな設定項目があるため、効果を最大化する設定を見つけるのはなかなか難しいもの。そういった際は、リスティング広告運用代行サービスに相談するのもひとつの方法です。
既存のアカウント設計に存在するボトルネックを洗い出し、最適な設定への改善を依頼できます。また、専門性の高いリスティング広告運用代行サービスなら、定期的な改善や外部要因の特定などにも対応してもらえます。
KPIがなかなか達成できない。広告効果を最大化できない。設定が複雑過ぎて改善できない。そんな悩みを抱えているなら、一度、リスティング広告運用代行サービスにご相談されることをおすすめします。
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