『リスティング広告代理店が教えるプロがチェックするポイントとは~前編~』では、運用の専門化がキャンペーン・広告グループ・キーワードに対し、どういったポイントをチェックしているのか解説しました。
後編の今回は、広告文のチェックポイントをはじめ、キーワードなどの細かい設定に関するチェックポイントを解説します。
効果を最大化する広告文のABテストが実施できているか?
広告文はユーザーのクリックアクションを促す重要な項目です。また、リスティング広告はコンバージョン獲得のための手段。クリック獲得にとどまらず、コンバージョン獲得までの効果検証を行うのが重要です。そのためには、効果を最大化するための広告文のABテストが実施できているかどうかをチェックしましょう。
効率的なABテストの方法とは?
ABテストとは、複数パターンの広告文を登録しておき、成果の高い広告文を継続して採用。どういった広告文が効果の最大化につながるのか検証する手法のひとつです。
ABテスト実施時は、「明確な訴求軸にわけた複数の広告文でテストしているか?」をチェックしましょう。似たような広告文を複数登録しても、有益な結果は得られません。
例えば、価格訴求のものと効果訴求のものを2パターン登録し、ターゲットにはどちらの広告文が訴求できるか検証します。広告効果を最大化するためには、そこで広告文を固定してしまうのではなく、仮に価格訴求の広告文が効果的だと判断した場合、さらに価格訴求の広告文のテキスト表現を変えるなどし、より効率的にコンバージョンを獲得できる広告文を導き出すのがポイントです。
また、競合優位性のある訴求ができているかどうかもチェックしましょう。競合他社に魅力負けしている広告文でテストした場合、自社の訴求内容だけを判断材料とした比較を行うことができません。そのため、広告文作成の際は、自社の強みとターゲットへの訴求がマッチするポイントを洗い出すのも重要です。
効果的なコンバージョン獲得につながる広告文作成のポイントは『コンバージョン獲得につながるリスティング広告の広告文作成6つのステップ』でも触れていますので、あわせてご覧ください。
トレンドの状況や競合の戦略を考慮したキーワードの入札単価調整ができているか?
リスティング広告運用において、代表的な日々のメンテナンス作業はキーワードの入札単価調整。 最適な入札単価は、トレンドの変化や競合他社の参入によって日々変動します。そのため、それらを意識した入札単価の調整ができているかは必須のチェックポイント。入札単価の調整を行わず放置していると、広告表示の機会損失やCPAの悪化につながってしまいます。
運用マニュアルの作成もリソース不足解消の方法のひとつ
特に自社でリスティング広告の運用をする場合は、リソース確保に悩みを抱えてしまうもの。日々のメンテナンスの効率化は必要不可欠です。キーワードの入札単価を効率的にチェックし調整するためには、キーワード調整のマニュアルを作成しておくのも方法のひとつ。
コンバージョン獲得につながるキーワードについては、常に検索エンジンの1ページ目に表示されるようメンテナンスを行ったり、コンバージョンにつながらないキーワードについては、段階に応じて入札単価を低下させたりといった、マニュアル化された運用で効率化するのもポイントです。
また、キーワードの入札単価調整の負荷を軽減するために、自動入札ツールを活用している企業もあります。自動入札ツールをどのように活用すれば効果的か、『リスティング広告代理店が教える自動入札ツールのメリット・デメリットとは?』の記事でも触れていますので、あわせてご覧ください。
見落としがちな品質スコアに目を向けているか?
広告の掲載順位はキーワードの入札単価だけで決定するわけではありません。意外と見落としがちな「品質スコア」も、効率的にコンバージョン獲得するためのチェックポイント。なぜなら、掲載順位は「入札単価と品質スコアの掛け合わせ」で決定するからです。
例えば、競合他社が400円でキーワードの入札を行った場合、そのキーワードが品質スコア1と判定されるとします。その場合、400円✕1=400として、広告ランク400の評価となります。一方、自社では200円でキーワードの入札を行い、品質スコアが6だと判断されたとします。その場合、200円✕6=1200として、広告ランク1200の評価となります。
こういったケースでは、自社の入札単価のほうが低く抑えているにも関わらず、高い広告ランクの評価を受けられるため、結果として掲載順位が高くなります。品質スコアを意識することが、コストにも影響するということが理解できるのではないでしょうか。
品質スコアは「クリック率」「検索に対するキーワードと広告文の関連性」など複数の要素で決定されます。少なくとも、クリック率を高めるための広告文の作成や、キーワードと広告文の関連性を高めるために、広告文にキーワードを挿入するなどの対策は行っておきたいところです。
広告効率を高めるためのデバイス設定はできているか?
『リスティング広告代理店が教えるプロがチェックするポイントとは~前編~』でもお伝えした通り、キャンペーン設計には、ターゲットの見極めが欠かせません。また、ターゲットが普段利用しているデバイスも同時に見極め、最適な予算配分を行うのも、広告効率を高めるための重要なポイントです。
ターゲットの多くがスマートフォンユーザーにも関わらず、PCでも同等のコストを投下してしまっている場合、コンバージョン効率が悪化してしまうことが予想されます。デバイスごとに-100%~+900%といった幅で単価調整率を設定することができるため、ターゲットと使用デバイスの状況を判断したうえで、予算を無駄にしない単価調整を行うようにしましょう。
細かな調整から広告改善を実現するリスティング広告代理店アートワークス
前編と後編にわたり、専門家が教えるリスティング広告のチェックポイントをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
KPIを達成するためのリスティング広告運用では、スタート時点のアカウント設計も重要ですが、いかに精度の高い運用中のメンテナンスができるかも重要なポイントです。
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