コンバージョン獲得につながるリスティング広告の広告文作成6つのステップ

リスティング広告のアカウント設計では、キャンペーン・広告グループ・キーワード・広告文を設定します。その中でも広告文は、検索したユーザーの目に触れるクリエイティブ要素。クリック率・クリック数はもちろんのこと、コンバージョン獲得に大きく関わってきます。

限られた文字数で効果の出る文章を作成するのは、なかなか難しいものです。あまり深く考えず、思いつくまま文章作成している人も多いのではないでしょうか。

今回は、コンバージョン獲得につながるリスティング広告の広告文作6つのステップについて考えてみましょう。

STEP1:競合他社の広告文をチェックする

自社の商品・サービスの広告文を作成する前に、まずは競合他社の出稿状況をチェックしましょう。競合他社の広告文には、自社の広告文作成に欠かせない多くの要素が含まれています。

  • 商品やサービスをどのように打ち出しているのか?
  • 価格や品質などどういった部分を訴求しているのか?

に重点を置き、チェックするのがポイントです。

STEP2:競合他社に勝てるポイントを考える

STEP1でチェックした競合他社の広告文。類似の商品やサービスを展開している場合、競合他社と競ったときに負けてしまう部分を訴求しても意味がありません。勝てる訴求ポイントを洗い出すのが、次のステップでやるべきことです。

リスティング広告の広告文では一般的に、

  • 価格
  • 品質
  • 特典
  • 実績
  • 時間(場所)
  • キャンペーン
  • アフターサービス

などが訴求ポイント。自社の強みであるポイントを洗い出してみましょう。

POINT3:訴求ポイントは数値化・具体化する

次のステップでは、上記の各訴求ポイントを数値化・具体化します。

価格や時間(場所)は数値化しやすいポイント。競合他社との勝ち負けがすぐに判断できるでしょう。

品質・実績・アフターサービスは数値化できる部分もあれば、そうでない部分もあります。競合他社よりも強みを打ち出せるような具体的なポイントを洗い出すのがポイントです。

特典やキャンペーンは、競合他社よりも魅力的な内容を提示できるかが重要。広告のターゲットとなるユーザーが魅力に感じるものがあれば、ぜひ打ち出したいところです。

数値化することの、もうひとつのメリット

訴求ポイントを数値化することのメリットは、競合他社に勝つためだけに留まりません。実は、無駄クリックを排除するメリットもあります。

リスティング広告では、クリックごとに課金が発生します。そのため、コンバージョンにつながらない見込み外のユーザーのクリックは、できるだけ排除したいところです。

そこで広告文の数値化が効果を発揮します。広告文に掲載している数値情報に満足しないユーザーは広告文をクリックしないでしょうし、それを魅力的に感じたユーザーは広告をクリックします。数値情報を示すことで、クリックにハードルを設けるイメージです。

例えば、3種類のカラーバリエーションを用意した商品に対し、「複数のカラーバリエーションから好きな色が選べる」という広告文を作成してしまうと、ユーザーはカラーバリエーションの種類が気になり、広告をクリックすることでしょう。

遷移先URLに設定したWebサイトやランディングページを訪れたユーザーは、そこで初めてカラーバリエーションの種類を目にします。仮に10種類以上のバリエーションから選びたいユーザーにとっては、そこでミスマッチが生じてしまいます。すなわち、無駄クリックが発生してしまうということです。

広告文の段階で「3種類のバリエーションから好きな色が選べる」と書いておけば、基本的にはそのラインアップ数に満足するユーザーだけが広告をクリックしますので、見込みユーザーだけにコストを投下できることになります。

POINT4:広告文にキーワードを入れる

リスティング広告の広告文は、

  • 見出し(タイトル)1:Yahoo!・Googleともに半角30文字以内
  • 見出し(タイトル)2: Yahoo!・Googleともに半角30文字以内
  • 説明文:Yahoo!半角80文字以内、Google半角90文字以内

で構成されています。

拡張テキスト広告などの仕様により、上記よりさらに多くのテキストで構成できるものもありますが、ここでは一般的な上記の仕様で考えてみましょう。

ユーザーが検索したキーワードが広告文の中に含まれていると、Yahoo!なら見出しと説明文、Googleでは説明文に存在するキーワード部分が太字で表示され目立ちます。

太字で表示される量が多いほど、求めている情報が多いサイトだとユーザーは感じます。そのため、強い興味・関心を引くことができ、効率的にクリックを獲得できるのです。

例)Yahoo!で「格安 国内 旅行」と検索した場合、

国内旅行ならABCトラベルで検索
格安5000円から選べるプラン
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上記の通り、キーワードと広告文は密接な関係にあります。戦略的に設計したキーワードから、太字表示を考慮し、広告文を作成するようにしましょう。

広告文に含むキーワードと訴求ポイントはバランスを考える

太字表示で目立たせたいからといって、限られた広告文の中に同じキーワードを頻出させてしまうと、充分な訴求ができなくなってしまいます。

もちろん、太字表示でユーザーの興味・関心を引くことは重要ですが、競合他社に勝てる訴求ポイントも同様に重要。キーワードの挿入と訴求ポイントは、バランスを考えながら広告文を作成するのがポイントです。

POINT5:遷移先WebサイトやLPの掲載内容と合わせる

広告文に興味・関心を持ったユーザーは、さらなる情報を求め広告文をクリックします。そのため、広告文の内容と広告からの遷移先するWebサイトやランディングページの掲載内容に違いがあると、ユーザーの離脱を生んでしまいます。

せっかく獲得したクリックも、離脱につながってしまってはコストの無駄になります。遷移先との情報のズレがないか必ずチェックしましょう。

POINT6:2つ以上のパターンでテストする

自社の商品・サービスの訴求ポイントは、ひとつだけとは限りません。そのため、広告文にも複数の訴求ポイントを盛り込むことが一般的です。

広告出稿の際は、ユーザーのニーズを想定してキーワード選定や広告文の作成を行いますが、実際のユーザーの反応が事前の予想通りとは限りません。

価格を重視するユーザーもいれば、プランのラインアップを重視するユーザーもいる。いずれのニーズを持ったユーザーが効率的にコンバージョンにつながるかは、広告配信してみないとわからない部分が多いもの。そのため、広告文は2つ以上のパターンを用意し、テストを行いながら運用しましょう。

例えば、

Aパターン)
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Bパターン)
国内旅行ならABCトラベルで検索
約30種類の充実した旅行プラン
格安5000円から選べるプラン。国内旅行の早割プランやお得なキャンペーンも実施中

上記の場合、価格訴求を見出し2にするか、ラインアップ訴求を見出し2にするかテストできます。効率的にコンバージョン獲得できるパターンを選ぶためにも、複数の広告パターンを用意するようにしましょう。

コンバージョンの獲得効率をアップさせるには

複数考えられる訴求ポイントや、限られた文字数で構成する広告文。効率的にコンバージョン獲得する広告文を作成するには、組み合わせのテクニックも欠かせません。

同じ広告文を掲載し続けるのではなく、いろいろな広告文のパターンを試しながらコンバージョンの獲得効率をアップさせることが重要です。

訴求ポイントをうまく組み合わせた広告文パターンの作成には、知識や経験も求められます。うまくコンバージョンにつながらないと悩みを抱えている方は、一度、リスティング広告の運用代行サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。コンバージョン獲得効率の高い広告文の提案が受けられるだけでなく、ABテストの実施など、効果的なPDCAサイクルを回すためのサポートが受けられますよ。