日常的にいろいろなWebサイトを閲覧していると、「最近、このバナーをよく見かけるなぁ」と感じる瞬間があるでしょう。過去に訪れたことのあるWebサイトのバナーが定期的に表示され、「あっ! そういえば、この商品、購入予定だった!」と思い出し、サイトを再訪するケースもあるはずです。
Webサイトへの再訪を促す役割を持つWeb広告のターゲティング手法が、リターゲティング/リマーケティングです。今回は、離脱ユーザーを放置することなく、サイトへの再訪を促しコンバージョンにつなげる「リターゲティング/リマーケティング」の基礎知識をお届けします。
リターゲティング/リマーケティングとは?
ディスプレイ広告のターゲティング手法のひとつである「リターゲティング/リマーケティング」には、自社のWebサイトに訪問したユーザーに対し、その後、継続的に広告を表示させ、サイトへの再訪を促せるメリットがあります。
YDN(Yahooディスプレイアドネットワーク)では「リターゲティング」、GDN(Googleディスプレイネットワーク)では「リマーケティング」と異なる呼び方をしますが、利用目的は同一です。
他にも、Facebook広告などのSNS広告や、広告主の広告効果最適化を目指すプラットフォームであるDSP広告(Demand-Side Platform)でも、同様にリターゲティング広告を活用できます。
なぜリターゲティング/リマーケティング施策が重要なのか?
多くのユーザーはWebサイトを訪問した際、サイト内のコンテンツから情報収集を行い、比較・検討したうえで、商品の購入やサービス利用の意思決定を行います。初めてWebサイトを訪問してもらったその場で購入・利用を決定してもらうことは理想的ですが、なかなかそうは行きません。
「今日の購入は見送るけれど、近いうちに購入しよう!」「他のメーカーの商品もじっくり比較・検討してみよう!」と考えるユーザーも少なくないからです。
Webサイトへの訪問数に対し、商品購入・サービス利用を行ったユーザーの割合をCVR(コンバージョンレート)と呼びますが、CVRが10%を超える優良なWebサイトはなかなかありません。そう考えると、90%以上のユーザーは商品購入・サービス利用をすることなく、サイトを離脱してしまっているということです。この離脱ユーザーを放置してしまうと、コンバージョンの機会損失につながってしまいます。
離脱ユーザーをフォローアップし、広告効果をアップさせる
リターゲティング/リマーケティング広告では、何らかの理由でWebサイトを離脱したユーザーを継続的にフォローアップできます。そのため、リターゲティング/リマーケティングは、追従型広告・追跡型広告とも呼ばれます。もし、離脱ユーザーをフォローアップしなければ、「購入検討中ユーザーの取りこぼし」「競合サイトでの商品購入」といった結果につながってしまいかねません。
特に、リスティング広告やターゲティング広告などの有料広告を活用して自社サイトにターゲットを集客した場合、費用の無駄にならないよう、できるだけ多くのコンバージョンを獲得したいものです。要するに、機会損失は可能な限り抑える必要があるということです。
リターゲティング/リマーケティング広告は、自社サイトに訪問したユーザーをリスト化し、その後、継続的にアプローチできるため、集客にかけたコストを無駄にすることなく、広告効果をアップさせることができます。
リスト化することで継続的なアプローチが可能
リターゲティング/リマーケティング広告において重要なのが、リストの存在です。自社サイトに訪問したユーザーをリスト化し蓄積していくことで、継続的に広告表示させることができます。
また、リストは単に自社サイトを訪問したユーザーを継続的にアプローチできるだけでなく、さまざまな条件を組み合わせることで、よりコンバージョンにつながるターゲットだけに絞って継続アプローチすることで高い効果を狙うことができます。
例えば、「Webサイトの中でも特定のページを訪問したユーザーだけ」をターゲティングして広告配信するといった使い方や、「コンバージョンに至らなかったユーザーだけ」をターゲティングして広告を配信することもできます。また、それらを組み合わせて、「特定のページには訪問したけれど、結果的にコンバージョンに至らなかったユーザーだけ」をターゲティングし、戦略的且つ効率的に継続アプローチすることも可能です。
Web広告で集客する際はリスト化を忘れないように
リターゲティング/リマーケティングで利用するリストは、上記のように戦略的に組み合わせて活用できるため、高い効果を発揮します。そのため、リスティング広告・ターゲティング広告・SNS広告など、Web広告で自社サイトに集客する際は、リスト化の設定を忘れないようにしましょう。
訪問ユーザーのリストが蓄積されない状態のままWeb広告の出稿を続けてしまうと、その後にリターゲティング/リマーケティング広告で継続アプローチしようと思っても、配信対象のターゲットがリスト化されていないことから、継続アプローチ施策の実施が難しくなってしまいます。
一般的なリターゲティング/リマーケティング広告では、自社サイト内にタグを設置することで、訪問ユーザーのリスト化が可能。Web広告での集客施策を実施する前に、リスト化するためのタグを埋設しているかどうか、必ず確認するようにしましょう。
総合的なWeb広告施策で効果を最大化するディスプレイ広告運用代理店アートワークス
Web広告の効果を高めるためには、リスティング広告やターゲティング広告、SNS広告などを単一の施策として捉えるのではなく、どのメディアでターゲットとの接点を作り、どこでコンバージョンを獲得するかを総合的に考え、広告をプランニングすることが重要です。リターゲティング/リマーケティングも同様、自社サイトの集客のために投下したコストが無駄にならないよう、離脱ユーザーを継続アプローチし、コンバージョン獲得までを見据えてた施策としてプランニングしなければなりません。
アートワークスのディスプレイ広告運用代行サービスでは、元Yahoo社員による広告ノウハウをベースに、お客さまの広告予算で得られる成果を最大化するプランニングをご提供いたします。広告種別やターゲティングの特徴などを知り尽くしたスタッフだからこそ提供できるサービスで、お客さまのWeb広告施策をサポートいたします。
また、リターゲティング/リマーケティングの活用方法については、『「リターゲティング/リマーケティング」を活用したディスプレイ広告のテクニックとは?』も併せて参照ください。
「リターゲティング/リマーケティングは取り組んでいない」「リスティング広告だけじゃ取りこぼしが多い」「既存の代理店から有益なWeb広告の提案が受けられない」といった悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。