自社の商品やサービスに興味・関心を示すと思われる潜在層にアプローチできるディスプレイ広告。顕在層をターゲットとしたリスティング広告だけでは成果の伸び悩みを感じ、さらなるターゲットへと広告配信を広げるためには、ぜひとも取り組みたいものです。今回は、そんなディスプレイ広告の中でも、さまざまなターゲティングが利用できるGoogleディスプレイ広告のターゲティング方法を解説します。
まずは”Who”と”Where”から考える
Googleディスプレイ広告のターゲティングでは、まずWho=誰に広告を配信するかと、Where=どこに広告を配信するかを考えなければなりません。たくさんの広告表示が実現できるターゲティング広告だからこそ、予算を無駄づかいしないよう、運用開始前のターゲティング設計は重要です。
ターゲットは誰か?
広告設計を行う際に定めるべきターゲット。クライアントにターゲティングのヒアリングを行っていると、よく耳にするのが、「ターゲットは老若男女、広くあまねくお願いします」といった相談。予算を投下して広告を配信するため、できるだけ多くのユーザーに広告を配信したいと考えたくなるのも理解できますが、ターゲットを絞らないと、どこに広告を配信するかを見極められませんし、適したクリエイティブの制作も難しくなってしまいます。
どこに広告を配信するかの重要性については後述しますが、ターゲットが定まっていないクリエイティブは訴求力が弱まってしまいます。本来のコアターゲットがシニア層にも関わらず、若年層向けのデザインでクリエイティブを制作してしまうと、機会損失につながってしまいます。
「Web広告を活用して若年層の売上を伸ばす」「購買が見込めるビジネスパーソンにターゲットを絞る」など、戦略に基づいたターゲットの選定は、ターゲティング広告の運用効率を高めるためには欠かせません。
誰に広告を配信するかを考えたターゲティング方法
誰に広告を配信するかを考えたターゲティング方法には、主に次の6種類の方法があります。
●ユーザー属性
年齢や性別、世帯収入や子供の有無など、ユーザー属性からターゲティングを行い広告配信が可能。
●ライフイベント
大学卒業や引っ越し、結婚など、人生の大きなライフイベントを迎えているユーザーをターゲティングし広告配信が可能。
●リマーケティング
自社のWebサイトやアプリ、動画などにアクセスしたことのあるユーザーをターゲティングし広告配信が可能。
●類似ユーザー
リマーケティング広告配信用リストのユーザーと共通の特徴を持つユーザーをターゲティングし広告配信が可能。
●アフィニティ
ライフスタイルや趣味・嗜好、習慣などからユーザーをターゲティングし広告配信が可能。また、Googleが独自で設定しているアフィニティカテゴリ以外にも、キーワードやURLを登録し独自のカテゴリを作成できる「カスタムアフィニティカテゴリ」も効果的。
●インテント
購買意欲や行動などからユーザーをターゲティングし広告配信が可能。自社の商品・サービスに似たものを調べているユーザーや、購入を前向きに検討しているユーザーに広告が配信できる。アフィニティ同様、ターゲットとなるユーザーがWebサイトやアプリで検索している商品・サービスに関連する、購買意向の強いユーザー層向けのキーワードやURLを登録し、独自のオーディエンスを作成できる「カスタムインテントオーディエンス」も効果的。
カスタムアフィニティ、カスタムインテントの詳しい解説は『効果的にターゲットにリーチできる!リスティング広告代理店が教えるカスタムアフィニティ・カスタムインテントのポイント』も併せて参照してください。
複数のターゲティングを組み合わせて効率的な運用を
誰に広告を配信するかを考えたターゲティングは、複数のものを組み合わせて、効率的に運用するのがポイントです。広告設計の段階で、ターゲットのペルソナ(提供する商品・サービスにとって、もっとも重要で象徴的なユーザーモデル)を考え、最適なターゲティングを選定するようにしましょう。
広告を表示させるべき場所はどこか?
ターゲットの選定が済めば、次に広告を表示させるべき場所について考えます。自社の商品・サービスとターゲットの親和性の高いWebサイトやWebメディアのほうが、コンバージョンの獲得効率はアップします。それを見極めたディスプレイ広告の運用は、CPAを抑えることにもつながるため、誰に配信するかと同様、どこに配信するかは重要なポイントになります。
どこに広告を配信するかを考えたターゲティング方法
どこに広告を配信するかを考えたターゲティング方法には、大きくわけて2つの種類があります。指定したWebサイトへと広告配信ができる「手動プレースメント」と、Googleが自動的に配信先のWebサイトを選定する「自動プレースメント」です。
手動プレースメントでは、広告を表示させたいWebサイトをURL単位で指定することが可能。意図しないWebサイトへの配信を避けられるメリットがある反面、配信対象のWebサイトを絞り込むことで、広告表示の機会損失につながってしまうケースもあるため注意しましょう。
一方、自動プレースメントではWebサイトのジャンルを指定することで、Googleが関連度の高いWebサイトを自動的に選定し、広告を配信できます。ジャンル指定の方法は次の2つです。
ひとつ目は、Googleが独自で設定している「トピック」の中から選択する方法。ふたつ目は、「キーワード」を登録する方法です。設定した情報をもとにGoogleが関連度の高いWebサイトを選定し、そこに対し広告が配信できる仕組みです。
おすすめの運用方法は、自動プレースメントで広告を配信し、コンバージョンにつながらないWebサイトの配信を停止していく方法。効率的にコンバージョンを獲得できるWebサイトへの配信に絞り、CPAを下げていく運用を行うことで、広告効果を最大化することができます。
ターゲティング広告に強みを持つディスプレイ広告運用代理店アートワークス
Googleディスプレイ広告には、さまざまなターゲティング方法が用意されているだけでなく、その精度も高く、効率的な設計ができれば、とても広告効果の高い運用が実現できます。が、アフィニティやインテントなどは効果的なターゲティングである反面、効率的に利用するためには専門的な知識や広告運用の経験が求められます。
アートワークスのディスプレイ広告運用代行サービスでは、元Yahoo社員による広告ノウハウをベースに、お客さまのWeb広告戦略を拡張するディスプレイ広告のプランをご提案いたします。リスティング広告だけではカバーできないターゲットへのアプローチ、潜在層へのアプローチで顧客を増やす戦略、コンバージョン獲得効率の高いクリエイティブ制作など、トータルでお客様のニーズにお応えします。
「ターゲティング広告に興味がある」「リスティング広告以外の広告も運用したい」「Googleディスプレイ広告の設定がよくわからない」といった悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。