Googleが提供するGDN(Googleディスプレイネットワーク)と、Yahoo! Japanが提供するYDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)は、どちらもディスプレイ広告を配信する代表的な広告ネットワークです。リスティング広告でも利用するGoogleとYahoo! Japanだけに、どちらを利用すれば効果的な広告配信ができるのか迷ってしまうところです。
今回は、特徴を知ってディスプレイ広告の効果を最大化するために、GDNとYDNの違いについて解説します。
配信面/掲載フォーマットの違い
まずは配信面と掲載フォーマットの違いについて見てみましょう。
配信面
提携している配信面の数では、GDNが多く、YDNが少ないのが特徴。また、YDNではYahoo! Japanの自社サービスサイトへの広告配信が中心です。YDNの提携サイトは法人のみであるのに対し、GDNではGoogleアドセンスと呼ばれるコンテンツ連動型広告配信サービスを利用しているサイトの広告枠も配信面となるため、個人運用のブログも配信の対象となります。
YDNの提携先は、NAVERまとめ・アメブロ・知恵袋・クックパッド・ニコニコ動画など。一方、GDNの提携先は、YouTube・ライブドアブログ・食べログ・ピクシブなどです。
掲載フォーマット
ディスプレイ広告の主流の広告掲載フォーマットは、テキスト広告・バナー広告・レスポンシブ広告・動画広告。GDNとYDNではその全てに対応しています。ただし、YDNのみ、Yahoo!のスマートフォンやアプリのトップページにある「記事と記事の間に広告を表示」することができるインフィード広告の掲載フォーマットがあります。
ターゲティングの違い
次に、さまざまなターゲティングによる違いを見てみましょう。
ユーザー情報によるターゲティング
デモグラフィックなどのユーザー情報による主なターゲティングには、年代・性別、子供あり・なし、地域、時間・曜日、デバイスなどがあります。GDNではその全てでターゲティングが可能ですが、YDNでは子供あり・なしでターゲティングすることはできません。
ユーザーの行動によるターゲティング
ユーザーの行動ターゲティングには、さまざまな種類があります。
ユーザーの広告頻度を調整できるフリークエンシーキャップ。指定したWebページを訪問したユーザーをリストとして蓄積し追跡できるリマーケティング(YDNではリターゲティング)。Googleが提供するアクセス解析サービスGoogleアナリティクスで作成したリストをターゲティングできるGAリマーケティング。
その他にも、リマーケティング(YDNではリターゲティング)で作成したリストに類似するユーザーをターゲティングできる類似ユーザー。指定した興味・関心を持つユーザーをターゲティングできるインタレストマッチ。Web上でのユーザーの行動記録から興味関心リストを作成しターゲティングができるインタレストカテゴリーターゲティング。指定したキーワードを過去に検索エンジンで検索したことのあるユーザーをターゲティングできるサーチターゲティングがあります。
GAマーケティングは、Googleが提供するGoogleアナリティクスを活用したターゲティングのため、YDNでは使用できません。また、GDNでは、インタレストマッチ、サーチターゲティングの利用ができません。
配信面によるターゲティング
配信面によるターゲティングには、次のような方法があります。
Webサイト単位でターゲティングができるプレースメント。Webサイトの属性をターゲティングできるトピックターゲット(YDNではサイトカテゴリーターゲティング)。WebサイトやWebページのコンテンツ内容でターゲティングできるコンテンツターゲットなどがあります。
GDNでは全てのターゲティングに対応していますが、YDNではコンテンツターゲットを利用することはできません。
ディスプレイ広告配信時にGDNとYDNをどうやって選定するか?
上記のように、GDNとYDNには似たような特徴もありますが、対応していないターゲティングなども存在します。では、ディスプレイ広告を配信する際、どのようにGDNとYDNを選定すればいいのでしょうか。
ターゲティングの精度で選ぶならGDN
GDNはターゲティング精度の高さが特徴です。上記に記載のターゲティング手法に加え、GDNが予め用意したカテゴリの指定では狙えないターゲットにアプローチできるカスタムアフィニティや、オリジナルの購買カテゴリを設定し、購買意欲の高いユーザーに対しアプローチできるカスタムインテントと呼ばれるターゲティングが可能です。
これらのターゲティングを活用することで、より精度の高いターゲティング広告の配信ができます。カスタムアフィニティやカスタムインテントについて詳しくは『効果的にターゲットにリーチできる!リスティング広告代理店が教えるカスタムアフィニティ・カスタムインテントのポイント』でご紹介していますので併せてご覧ください。
また、ディスプレイ広告の基本的な特徴については、『リスティング広告代理店が教えるディスプレイ広告の基礎知識~前編~』『リスティング広告代理店が教えるディスプレイ広告の基礎知識~後編~』も併せてご覧ください。
Yahoo! Japanとの親和性が高いターゲットを狙うならYDN
YDNの強みは、Yahoo! Japanの自社サービスサイトに広告が配信できること。そのため、Yahoo! Japanとの親和性が高いと考えられるターゲットを狙う場合は、YDNでの配信が効果を発揮するケースが多いものです。
また、Yahoo!のスマートフォンやアプリのトップページにあるフィード内に広告が配信できるインフィード広告もYDNが持つ強みです。イベント告知や商品のブランディングなど、インフィード広告ならではの広告効果もあります。
課題から最適なメディアを選定するディスプレイ広告運用代理店アートワークス
ディスプレイ広告を配信する際、どのようにメディアを選べば効果的かについて軽く触れました。しかし、クライアントが持つ課題を解決するためには、どういったセグメントに対しターゲティングすべきかを考えなければならず、やはり実績と経験から最適なメディアを判断・選定するケースは多いものです。
アートワークスのディスプレイ広告運用代行サービスでは、元Yahoo社員による広告ノウハウをベースに、お客さまの目的に合ったディスプレイ広告のプランをご提案します。また、ディスプレイ広告だけでなく、リスティング広告やSNS広告などを組み合わせ、お客さまの広告効果を最大化する広告プランを総合的にご提案させていただきます。
「GDNもYDNも取り組んだことがない」「ディスプレイ広告の知識がなく取り組めない」「リスティング広告の成果だけではKPIが達成できなくなった」といった悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。