リスティング広告代理店が教えるディスプレイ広告の基礎知識~後編~

リスティング広告代理店が教えるディスプレイ広告の基礎知識~前編~』では、ディスプレイ広告の仕組みとメリット・デメリットを解説しました。今回は、ディスプレイ広告が持つ幅広いターゲティング設定の基礎と、広告運用するうえで押さえておきたいポイントを解説します。

ディスプレイ広告のターゲティング設定とは?

ディスプレイ広告の強みは、細かなターゲティング設定が可能なところ。コンバージョンへと結びつける効果的な広告配信をするためには、ターゲティングの知識は必要不可欠です。

GDNのターゲティング設定(コンテンツターゲティング)

GDNが提供する、Webサイトのコンテンツ内容に応じたターゲティング機能です。コンテンツ内容を軸にターゲティングする場合に効果を発揮します。

・キーワードターゲティング

設定したキーワードに関連するWebサイトの広告枠に広告を配信できる設定です。例えば、「転職」というキーワードで広告登録すると、「転職」に関連していると判断されたWebサイトに対し、自動的に広告が配信されます。

・トピックターゲティング

Googleが指定しているトピックを選び、セグメントすることで、特定のテーマに関連するページに絞った広告配信ができます。例えば、「自動車」のトピックを選択すると、自動車に関連するコンテンツを持つWebサイトの広告枠に広告が表示されます。自社の商品やサービスに近いテーマのWebサイトに広告配信できるため、広告効果を高めることができます。

・プレースメントターゲティング

プレースメント配信では、WebサイトやWebサイト内の広告掲載位置を指定したうえで広告配信ができます。設定したキーワードから自動的に関連性の高いWebサイトに配信される自動プレースメントと、GDNの提携先から広告配信を希望するWebサイトを手動で指定する手動プレースメントの2種類があります。

GDNのターゲティング設定(オーディエンスターゲティング)

ターゲティングはWebサイトに関連するものばかりではありません。ターゲットが持つ興味関心や特性・属性に対しターゲティングを行うのも、ディスプレイ広告の活用方法のひとつです。

・アフィニティカテゴリターゲティング

Googleを利用するユーザーの閲覧履歴から興味・関心などを導き出し、分類したカテゴリを指定して広告配信ができます。自社の商品やサービスなどに興味・関心を持つターゲットへとアプローチできるため、広告効果を高めることができます。

また、趣味やライフスタイルなど、ユーザーの長期的な関心に基づくカテゴリを指定して広告配信するカスタムアフィニティ広告や、商品やサービスのターゲットが探しているだろうキーワード・URLを指定することで、自由にカスタマイズした購買意欲の高いユーザー層にアプローチできるカスタムインテント広告などもあります。

・ユーザー属性ターゲティング

ユーザーのさまざまな属性をターゲティングし広告配信します。ユーザーの地域や年齢、性別、使用しているデバイスなど、ターゲットとするユーザーの属性を洗い出しターゲティングすることで広告効果が高まります。

・リマーケティング

Webサイトやランディングページに訪問したユーザーに対し、継続的にアプローチできる追跡型の広告です。比較・検討時間の長い商材などは、最初にWebサイト・ランディングページを訪問してから、数日後・数週間後にコンバージョンするケースは多いもの。そういったターゲットに対し、継続的に広告アプローチできるのがリマーケティングの強みです。

YDNのターゲティング設定

GDNと同様、YDNにもさまざまなターゲティング設定が用意されています。

・サーチターゲティング

ユーザーが使用した検索キーワードに応じて広告を配信できます。具体的なキーワードに基づいてターゲティングできるため、設計次第でコンバージョン獲得効率を高めることができます。

・地域、年齢、性別、デバイスターゲティング

ユーザーの地域、年齢、性別、使用しているデバイスなどをターゲティングして広告配信ができます。

・プレースメントターゲティング

広告を配信したいWebサイトを指定し、広告を配信することができます。

・サイトリターティング

GDNのリマーケティング同様、Webサイトやランディングページを訪問したユーザーを追跡して広告配信ができます。

ディスプレイ広告運用で押さえておきたい2つのポイント

ディスプレイ広告の運用では、さまざまな設計・設定が必要になります。また、それらの設計・設定は広告戦略とも密接に関係するため、ポイントを押さえた運用をしなければなりません。

トータルでの広告戦略が組めているかチェックする

ディスプレイ広告は、潜在層ターゲットへのアプローチに強みを持った広告。そのため、ディスプレイ広告だけを単体で配信・運用していては、顕在層ターゲットの取りこぼしが発生してしまいます。

また、せっかくディスプレイ広告で幅広いターゲットにアプローチし、Webサイトやランディングページに誘導したにも関わらず、リマーケティング・リターゲティングなど継続的にアプローチできる広告が配信できていなければ、誘導コストのパフォーマンスが悪化してしまいます。

顕在層にはリスティング広告を、潜在層にはディスプレイ広告を。そして、一度Webサイト・ランディングページを訪れたユーザーにはリマーケティング・リターゲティング広告といったように、トータルでの広告戦略が組めているかチェックしましょう。

コンバージョン重かブランディング重視かを明確にする

ディスプレイ広告では、幅広いターゲットへと広告表示できるだけでなく、画像・動画・テキスト+画像などを使った、ビジュアル広告を配信することができます。リスティング広告と比べると、広告表示回数もかなり多くなるため、ブランディングに効果を発揮する広告ともいえます。

ただし、多くの人に商品やサービスの認知を広めるブランディング施策と、商品やサービスの購入・申し込みなどを促すコンバージョン施策とはアプローチが異なります。アプローチが異なるということは、広告配信結果の数値傾向も異なります。双方の施策を混同することなく、どちらの施策で広告展開するのかを明確にしたうえで、正確に分析・効果検証をするようにしましょう。

総合的な広告施策で効果を最大化するリスティング広告代理店アートワークス

Web広告は単体の施策でも効果を発揮することがあります。しかし、広告効果を最大化するためには、リスティング広告やディスプレイ広告などを組み合わせ、総合的な広告施策で最大化を図る必要があります。

アートワークスのディスプレイ広告運用代行サービスでは、元Yahoo社員による広告ノウハウでお客さまのリスティング広告・ディスプレイ広告運用をサポート。お客さまがターゲットと考えるユーザーの情報収集スタイルを分析したうえで、最適な広告プランをご提案します。

「リスティング広告とは別のターゲットに広告配信してみたい」「現在の広告施策では取りこぼしが発生している」「ディスプレイ広告のターゲティング設定が複雑でよく分からない」といった悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。