視覚的にターゲットに訴求できるディスプレイ広告のフォーマットは、テキストや画像だけに留まりません。機械学習モデルを活用して、ユーザーとの関連性が高いクリエイティブを自動的に選定してくれるタイプの広告もあります。それが、Google広告で利用できるレスポンシブ ディスプレイ広告です。
今回は、ディスプレイ広告の可能性を高めるレスポンシブ ディスプレイ広告について解説します。
レスポンシブ ディスプレイ広告とは?
広告配信の対象となるターゲットは、さまざまなニーズや興味・関心を持っています。そのため、単一のクリエイティブだけで訴求するのは難しいもの。そんな課題を解決してくれるのが、Google広告の「レスポンシブ ディスプレイ広告」です。
レスポンシブ ディスプレイ広告は機械学習の技術によって、複数の「画像・広告見出し・ロゴ・動画・説明文」のパターンの中から、ユーザーとの関連性の高い組み合わせを自動的に判断し、訴求効果の高いパターンでターゲットに訴求できる広告なのです。
どんなメリットがあるの?
レスポンシブ ディスプレイ広告には、主に次の3つのメリットがあります。
さまざまな広告枠に対応したクリエイティブを実現
Google広告を利用することで広告配信できるサイトは実にたくさんあります。そのため、広告枠にもさまざまなサイズがあるため、それらの多くに広告配信するためには、多くのバナー画像を作成する必要があります。
レスポンシブ ディスプレイ広告では、アセットと呼ばれる複数の「画像・広告見出し・ロゴ・動画・説明文」を用意します。そして、広告枠のサイズによって自動的にそれらを調整し広告が配信されます。
サイズだけでなく見た目も調整してくれるため、バナー広告のようにたくさんのサイトの広告枠に合わせてクリエイティブ制作する必要もありません。
ターゲットへのリーチ拡大を実現
これまでは、Googleの広告配信対象となっている広告枠のサイズに合ったバナー画像を用意しなければ、その広告枠には広告が表示できませんでした。しかし、レスポンシブ ディスプレイ広告なら、適したサイズのアセットを登録しておくことで、より多くの広告枠に広告表示できるため、ターゲットへのリーチが拡大します。
また、動画による広告効果が高いと判断された広告枠があった場合、動画広告の準備をしていなければ広告表示することはできません。ところが、レスポンシブ ディスプレイ広告で事前に動画のアセットを準備していれば、ターゲットへの広告表示の機会損失を防ぐことができます。
複数の広告パターンによる効果検証の負荷軽減を実現
広告配信の対象となるターゲットが持つニーズや興味・関心をひとつに絞ることは難しいもの。複数のテキストや画像を組み合わせ、バリエーション豊かな広告を展開するのが理想的です。しかし、パターンの数が増えれば増えるほど、オペレーションの負荷も増えますし、効果検証も複雑になってしまいます。
レスポンシブ ディスプレイ広告では、複数のアセットを登録しておくことができるため、自動的に多くのパターンでの広告展開が実現できます。また、機械学習により効果的な広告パターンを自動的に選択してくれるため、手動による調整も必要ありません。
レスポンシブ ディスプレイ広告の入稿仕様
レスポンシブ ディスプレイ広告では、主に次のアセットを用いて広告出稿します。
画像
・横長 横縦比 1.91:1、600×314 px
・スクエア 横縦比 1:1、300×300 px
・スクエアロゴ(省略可) 横縦比 1:1、128×128 ※推奨画像サイズは1,200×1,200 px
・横長ロゴ(省略可) 縦横比4:1、512×128 px ※推奨画像サイズは1,200×300 px
広告文
・短い広告見出し
広告に表示される最初の行。表示される広告見出しの長さは、見出しが表示されるサイトによって変わる。
・長い広告見出し
広告サイズが大きい広告枠では、短い見出しの代わりに長い広告見出しが広告の最初の行に表示される。
・説明文
説明文として追加の説明や詳細情報の表示が可能。広告のサイズやフォーマットによっては表示されない。
・ビジネスの名前
会社名やブランド名が表示される。特定のレイアウトでは、ビジネスの名前が広告文に表示されるもある。
・行動を促すフレーズのテキスト(省略可)
「お問い合わせ」「ダウンロード」「今すぐ予約」など、行動を促すフレーズ12種類のCTA(Call To Action)が選択できる。
動画
・YouTubeにアップロード済みの動画 16:9、1:1、4:3、9:16
活用のポイント
レスポンシブ ディスプレイ広告を活用して広告展開する際には、次の2つのポイントを意識しましょう。
戦略的にアセットを登録する
レスポンシブ ディスプレイ広告の強みは、機械学習によって自動的に効果の高い広告パターンを選定し、広告配信を行ってくれるところ。そのため、「画像・広告見出し・ロゴ・動画・説明文」のアセットは、入稿仕様に適した素材をしっかりと準備しておきましょう。
限られたパターンのアセットでは機械学習するための要素が足りず、充分なパフォーマンスを発揮することができません。効果的なパターンを組み合わせられるだけのアセットを準備しましょう。
また、アセットのパターンは似たようなバリエーションのものを準備するのではなく、「どういったパターンがターゲットに訴求できるのか?」といったように、効率的に効果検証できるものを登録しましょう。戦略的にアセットを準備しておくことで、正しく効果検証できるだけでなく、広告効果の最大化にもつながります。
検証・改善は欠かさず実施する
レスポンシブ ディスプレイ広告の配信レポートでは、掲載結果によるパフォーマンスをチェックできます。アセットごとに「低・良・最良」の掲載結果が表示されるため、効果的な訴求ができていないアセットは差し替えるなど、検証・改善を欠かさず実施することが、広告効果を高める近道です。
検証・改善を行う際も、戦略的なアセットの構成を意識した上で、PDCAサイクルを回すようにしましょう。例えば、「AというアセットをBに差し替えることで、ターゲットの反応は5%高まるだろう」といったように、仮説を立てたうえでテストを行い、改善に向けた効果検証を行うのが効果的です。
広告タイプを駆使してKPI達成を実現するリスティング広告代理店アートワークス
昨今のWeb広告では、さまざまな種類の広告タイプが存在するため、どれを選べば効果的なのか判断するのが難しいものです。また、広告の設定も複雑になってきているため、自社リソースだけで豊富な広告タイプを使いこなすのは至難の業。リスティング広告代理店の専門性は必要不可欠と言っても過言ではありません。
また、レスポンシブ広告を配信できるのはGoogle広告だけではありません。Yahoo! JapanのYDNでも配信が可能です。YDNレスポンシブ広告について詳しくは『ターゲットへのリーチが拡大!?リスティング広告代理店が教えるレスポンシブ広告の基礎知識~Yahoo編~』をご参照ください。
アートワークスのディスプレイ広告運用代行サービスでは、元Yahoo社員による広告ノウハウでお客さまのWeb広告の運用をサポート。お客様へ徹底したヒアリングを行い、課題を抽出。最適な広告プランをご提案することで、お客様のKPI達成のご協力をいたします。
「自社リソースだけでは最新の広告技術を使いこなせないため困っている」「検索連動型広告だけでは自社のKPI達成が難しい」「既存のリスティング広告代理店からなかなか良い提案がもらえない」といった悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
1件のコメント
ただいまコメントは受け付けていません。