ユーザーごとにカスタマイズした広告が出稿できる?動的リマーケティング/動的ディスプレイ広告の基礎知識

ユーザーごとにカスタマイズした広告が出稿できれば、成果ももっとアップすると思いませんか? それを実現してくれるのが動的リマーケティング/動的ディスプレイ広告なのです。

今回はディスプレイ広告の中でも、ユーザーごとに最適なクリエイティブで広告を表示させられる動的リマーケティング/動的ディスプレイ広告について解説します。

動的リマーケティング/動的ディスプレイ広告とは?

動的リマーケティング/動的ディスプレイ広告は、パーソナライズド広告とも呼ばれ、Webサイトを訪問したユーザーのサイト内での動向を分析し、ユーザーごとに最適化した広告を配信できる追跡型の広告です。ユーザーが閲覧したページや商品のデータをもとに、おすすめの商品が選定され、最適なバナーを生成・表示できるのが特徴です。

固定のクリエイティブで広告を表示する通常のリマーケティング/リターゲティング広告とは異なり、実際のユーザーのサイト内での動きを分析して最適な広告アプローチができるため、クリック率やコンバージョン率が高くなるのもパーソナライズド広告の魅力です。

Googleが提供するGDNでは動的リマーケティング(GDR(Google Dynamic Remarketing))、Yahoo!Japanが提供するYDNではYDN動的ディスプレイ広告と呼ばれています。その他にも、Criteoダイナミックリターゲティング広告やFacebookダイナミック広告などもあり、複数のパーソナライズド広告を併用して効果を高めるケースもあります。

パーソナライズド広告はどういった業種に向いているのか?

パーソナライズド広告は、Webサイト内で多くの商品やサービスを提供する業種での広告配信で強みを発揮します。なぜなら、Webサイト内にたくさんの商品やサービスの情報がある場合、ユーザーごとに興味・関心を示すものも異なります。ユーザーごとにアプローチすべき広告も異なるからこそ、最適化した広告がク効果を発揮するのです。 そこで、次のような業種で多く活用されています。

  • ECサイトを運営している小売業
  • 旅行
  • ホテルや賃貸物件
  • フライト
  • 求人
  • 教育
  • 地域限定の商品やサービス
  • 不動産

などです。

例えば、アパレルのECサイトを運営している場合、販売している商品には複数のカテゴリがあるはずです。アウターを探している人や小物を探している人、シャツやパンツを探している人だけ見てもニーズは異なります。
全てのユーザーに対し「キャンペーン実施中!」というバナーを表示させるより、シャツを探している人には「春物のシャツが20%OFF!」というように、個別に訴求したほうがクリック率やコンバージョン率が高くなるのは当然です。

ジャンルやカテゴリごとにニーズを抱えたユーザーが訪問する上記のような業種のWebサイトでは、ユーザーが過去に閲覧した商品やサービスと関連の高い商品を広告枠の中に表示できるため、効果が高まるというわけです。

動的リマーケティング/動的ディスプレイのメリット

次に、動的リマーケティング/動的ディスプレイ広告のメリットについて見てみましょう。

広告のクリック率・コンバージョン率が高くなる

広告のクリック率・コンバージョン率が高くなるメリットは前述の通り。サイトに訪問してくれたユーザーに対し広告アプローチする追跡型広告だからこそ、クリック率・コンバージョン率が高い運用のほうが投資対効果は高まります。

大量の広告を制作する必要がなく、クリエイティブ制作の負荷を軽減できる

パーソナライズド広告では、それぞれのユーザーに最適な広告を配信できるからといって、大量の広告を手作業で制作するわけではありません。アプローチすべき広告が異なる場合、それに適したクリエイティブを制作しなければなりませんが、大量のバナーを制作するのも非効率ですし、手動ではユーザーごとに最適なバナーを表示させることは難しいもの。

動的リマーケティング/動的ディスプレイ広告では、GoogleやYahooに送信するデータフィード(商品の価格や商品名、画像など)をもとに、ユーザーに最適な広告が自動で生成されるため、大量の広告を制作する必要はありません。

また、商品やサービスに合わせて広告サイズが自動調整されるため、広告枠全体を効率よく活用できます。さらに、ユーザーや広告枠、広告が表示されるプラットフォームに対して最も高い成果が見込めるレイアウトを予測し広告表示がされるため、クリエイティブ制作の負荷を抑えながら、広告効果を高めることができます。

複数の戦略と組み合わせて広告効果を最大化できる

パーソナライズド広告は、リマーケティング/リターゲティングの仕組みを用いた追跡型広告。そのため、さまざまな条件を組み合わせてターゲットを抽出できます

例えば、ターゲットリストを組み合わせて既に商品を購入したユーザーを除外して広告出稿できたり、リピーター化しにくい商品やサービスの場合なら、購入モチベーションが低いユーザーを除外し、配信対象から外したりもできます。

また、一般的なECサイトの場合、商品詳細ページだけに訪れたユーザーよりも、実際にその商品をカートに追加したユーザーの方が購入モチベーションは高いと考えられます。ショッピングカートページから離脱後10日以内といったように、「かご落ち」と呼ばれるユーザーをターゲティングするのも効果的な方法です。

Googleの動的リマーケティング広告なら、ユーザーのニーズをもとに自動的に入札単価を調整してくれたり、とコンバージョンオプティマイザーと呼ばれる機能で、広告表示ごとに最適な入札単価を計算してくれたりと、リアルタイムで最適化することも可能です。

パーソナライズド広告に取り組む前の注意点

パーソナライズド広告は、ユーザーごとに広告を最適化できるメリットを持つ反面、運用するためには仕組みを理解したうえで、正しい知識を身につけ、準備を行う必要があります。

Webサイト内に正確にタグを埋設したり、戦略的に情報を収集するためタグをカスタマイズしたりしなければなりません。また、自社商品の価格や商品名、商品画像などをGoogleやYahooにデータフィードとして登録しなければならないなど、いくつかの重要な作業が求められます。

それらの設置に誤りがあれば、正確に最適化した広告の表示ができないばかりか、Webサイトの不具合につながってしまう可能性もあります。無理に自社で対応しようとせず、専門知識を持ったディスプレイ広告運用代理店に依頼するようにしましょう。

パーソナライズド広告で効果を最大化するディスプレイ広告運用代理店アートワークス

広告業界では、One to Oneマーケティングが効果を発揮するといわれるとおり、ターゲット一人ひとりの趣向や属性に合わせてマーケティングすることで広告施策の投資対効果はアップします。それを実現できる広告手法のひとつが、パーソナライズド広告なのです。

アートワークスのディスプレイ広告運用代行サービスでは、元Yahoo社員による広告ノウハウと豊富なクライアントの広告運用実績をベースに、ユーザーごとにカスタマイズして訴求できる広告プランをご提案いたします。徹底的にCPAにこだわりながら、最終的にはKPIの達成を目指します。

「パーソナライズド広告って何?」「もう少しカスタマイズした広告運用がしたい」「顧客情報を有効活用した広告施策を展開したい」といった課題・悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。